The Man of the Forest(森の人)
今日は、TAISETSU COFFEEの新プロジェクト『The Man of the Forest(森の人)』のことをお伝えさせて下さい。
TAISETSU COFFEEでは、環境保全のために“小さなことでも少しづつ“の気持ちを大切にこれまでプラスチックの使用を最小限に抑えたり、シンプルなラッピング方法を選択してきました。
今回のプロジェクトは、もう一歩積極的な形で環境保全に係わりたいと思い、売り上げの利益を環境保全団体に寄付する為の“プロジェクト専用のオリジナルパッケージ“を作成しました。プロジェクト名は『The Man of the Forest』
《森の人》という意味です。
ボルネオ島とスマトラ島にしか生息しないオラウータンを現地の言葉で【orang (人)hutan(森)】=森の人と呼びます。
かねてから関心を高めていたパームオイル(パーム油)による環境破壊問題。
この問題を気にかけていた中で出会った一枚の写真がプロジェクトのきっかけでした。
その写真はこちら。
写真提供: Jayaprakash Bojan
本来、木の上で生活するオラウータンが怯えた表情で川を渡っているのです。
細かな説明がなくても、心が痛む光景でした。
なぜこのような事態に至ったか。それはパームオイルの生産拡大に伴い、オラウータンの生息域であるジャングルの伐採がひどく進み、広大な面積がパームオイルの原料であるアブラヤシの栽培地に転換されているからです。ワニがいる恐怖を知りながらも生きる場所を求めて、川を越える必要に迫られているのです。
パームオイルは、現代の私たちの生活にすでに欠かせない物になっています。
気にしてみてみると、日常生活の大多数のものに使用されていることが分かります。
シャンプー、台所洗剤、洗濯洗剤、チョコなど多くのお菓子や食品、化粧品…。
パームオイルを使わずに生活している人はほとんどいないのではないでしょうか。
日本では【植物油脂】と表記される場合も多く、それがパームオイルか他の油なのか、
その区別さえ難しいのです。
環境破壊は何もパームオイルに限ったことではありませんが、
今回私たちは、この写真に出会ったことにより、撮影したジャヤプラカシュ・ボジャンさんの存在を知り、直接コンタクトを取りました。
彼はNational Geographic Photo of the Year2017を受賞をされていて、BBCなどのメディアにも取り上げられているシンガポール在住のインド人の写真家。彼のInstagramには、オラウータンをはじめ様々な動物の写真が掲載されています。パームオイル問題の環境改善に尽くすNPO団体「ORANGUTAN ALLIANCE(オラウータンアライアンス)」のアンバサダーであることも彼のInstagramで知りました。
そこで、彼に直接、「あなたの写真を私たちのドリップコーヒーのパッケージに使わせていただけないでしょうか。そしてその販売利益を「オラウータンアライアンス」に寄付させて頂くことに了承いただけませんか」とお伝えしたところ、快く『OK!』のお返事を頂くことが出来ました。
オラウータンアライアンスは、国境を越えた活動をするオーストラリアにあるNPO団体です。パームオイルの問題を広く消費者に伝え、改善のためのアプローチを世界の消費者に向けて発信しています。その大きな活動の一つが、“商品にパームオイルが使用されていない事を証明するロゴ“を作った事です。
消費者が商品を購入する際の判断材料としてとても分かりやすい提案です。
オーガニック商品をよく購入される方は、オーガニック商品である事を証明するロゴはよく目にすると思いますが、パームオイルフリーを表すロゴがあることは日本ではほとんど知られてはいないのではないかと思います。
私たちが、ドリップコーヒーのパッケージにこうしたロゴを使用し、パームオイルの問題を日本の皆さんにお伝えできるとしたら、それは本当に微力ではあるのですが、無駄ではないと思うのです。
“美しい“や“可愛い“以外のメッセージも込めたパッケージですが、
贈り物のドリップコーヒーに1枚加えて頂いたり、ゆくゆく全国の動物園や環境施設でも取り扱い頂くなどして、ひとりでも多くのみなさんの関心と積極的な環境への関わりに貢献していける事を願ってのスタートです。
ドイツ在住のオーガニックコスメ研究家メッツィンガー広美さんの記事も、パームオイルについてとても分かりやすく書かれていますのでリンクをつけさせて頂きました。
The Man of the Forest
《森の人》という意味です。ボルネオ島とスマトラ島にしか生息しないオラウータンを現地の言葉で【orang (人)hutan(森)】=森の人と呼びます。